昨日の取り組み後、大関・魁皇が引退を発表しました。
偉業達成５日後の決断…“最強大関”魁皇引退 ― スポニチ Sponichi Annex 相撲
大相撲の大関・魁皇（３８＝友綱部屋）が２３年余りの現役生活にピリオドを打った。名古屋場所１０日目の１９日、琴欧洲戦で敗れて７敗目を喫した大関は、取組後に引退を決断した。若貴兄弟、曙らと同じ８８年春場所にデビュー。怪力を生かした右からの上手投げを武器に大関を１０年以上も務め、名古屋場所５日目には千代の富士の持つ最多勝記録（通算１０４５勝）を更新した。しかし、偉業達成から５日後に電撃引退。記憶にも記録にも残る名大関が土俵に別れを告げた。
角界随一の人気力士で、しかも横綱大関陣の中で唯一の日本人。彼がいなくなる「穴」はあまりに大きいです。
先頃、通算勝ち星で単独史上一位になったばかりです。魁皇としては、やはり記録達成が大きな「節目」だったのでしょう。また今場所は昨日ですでに7敗しており、負け越しはほぼ必至でした。来場所の角番でも勝ち越せず、大関から陥落するだろう、という諦めのようなものもあったかと思います。
最近の魁皇は「満身創痍」という形容が常について回りました。あちこちのケガで、まともに相撲できる状態じゃなかったんだと思います。とにかくお疲れさま、と言ってあげたいですね。
魁皇は午後８時２５分、コメントを発表した。
「やっと終わったな。長かったと思う。振り返れば、いろんな人に支えられ、応援してもらった。こういう人たちがいたからここまでやれた。２３年間の相撲人生は長い。簡単には振り返られないけど、全ての人に感謝したい。言葉にできないほど感謝でいっぱい。魁皇としての人生は最高でした」
気は優しくて力持ちといった感じの魁皇は、ファンにとって理想の「お相撲さん」でした。実力はあるのに結局横綱になれなかったというある種の悲劇性・悲壮感も、彼への共感につながっていたかと思います。そして最近は、唯一の日本人大関として、異常とも言えるほど期待と声援を集めていました。
折しも、今場所では同じ福岡県出身の関脇・琴奨菊が大関取りに挑戦しています。既に2敗しており、今場所後の昇進は難しくなりつつあります。それでも、彼に限らず日本人大関誕生への期待は、ますます高まることになるでしょうね。
最後に、魁皇の代表的な記録をまとめておきます。（ネタ元はこちら）
- 通算1047７勝（史上1位）
- 大関在位65場所（史上1位タイ）
- 幕内在位107場所（史上1位）
- 幕内出場1444回（史上1位）
- 幕内879勝（史上1位）
- 通算1731回出場（史上3位）
- 三賞受賞15回（史上3位）
記録にも記憶にも残る、名大関・大大関だったことは間違いありません。
