イギリスの暴動には、衝撃を受けました。
一方日本では、あれほど目に付く形ではないにしろ、静かに革命が起こりつつあるような気がしています。価値観の革命。そして、生き方の革命。これらはいずれ、社会の様々なシステムの変革を余儀なくさせるでしょう。
昭和というか戦後には、人生について一つの「モデル」がありました。良い学校を出て、良い会社(ないし官公庁)に入り、定年までそこに勤める。ほどほどの年齢で結婚し、2~3人の子供をもうけ、マイホームやマイカーを手に入れる。女性の場合なら、そうした男性と結婚し、母親になる、という具合に。
もちろんこの通りの人生を歩んだ人ばかりではないでしょうが、上記のような人生行路が理想、あるいは標準ととらえられていたことは確かです。それを「逸脱」した人は、どこかかわいそうな人、人生の失敗者として見られてきました。
でも私より下の世代だと、これらが全然当たり前ではなくなっています。当人の選択の結果という面も、社会情勢の結果という面もあるでしょうが、もはや「モデル」とか「標準」という言葉すら使えないのではないでしょうか。「若者の・・・離れ」と言われるものの多くも、そうした変化をおじさん目線で表現したにすぎません。
既に私自身がおじさんの域なので、若者の変化を十分に理解できるとは思えません。ただ、上記の「モデル」から逸脱した生を生きている一人として、いくらかは理解できるつもりです。また私自身もその変化に同調している面もあります。
「革命後」の社会がどのようなものになるか、今の時点でははっきり見通せません。ただ変化が不可逆だろうな、ということはかなり確信を持って断言できます。我らおじさん・おばさん世代ができること、すべきことは、変化の足音に耳を澄まし、乗り遅れないことくらいでしょうか(笑)。