金より手紙?

投稿者: | 2011-09-14

「こころの遺産」(『死ぬときに後悔しない「こころの遺産」の贈り方-今日から始める愛する人への「メッセージ」作り』)では、次のようなアンケートの結果が紹介されていました。

もし、あなたの親が亡くなったら、お金を受け取るのと、あなたへの愛情が綴られた手紙を受け取るのと、どちらがいいですか?

この質問をいろいろな国のいろいろな職業の人250人に投げかけたところ、9割以上の人が、紙に書かれた手紙がほしい、と答えた、というのです。美しい話ですが、眉に唾を付けざるを得ませんね。

「どちらが」という訊き方が意地悪ですし、中には本音とは別に体裁を考えて「手紙を」と答えた人もいるでしょう。多くの人は、「お金と手紙、両方もらえたら、それに越したことはない」と考えるのではないでしょうか。

そして、問題をややこしくするのが、人は単に金額の多寡だけでなく、きょうだいなどと比較した時の「公平感」にも、感情を大きく左右される、ということです。自分がゼロなのにきょうだいが数百万、数千万もらうとしたら、素直に「はい、そうですか」と納得できるでしょうか?(その意味で、受け取る側の期待とあまりかけ離れていない分配をすること、そして分配の理由をきちんと説明することは、とても重要です。)

やはり私としては、お金も、手紙も、両方遺すことを強くお奨めします。しかも、なぜそのような割合で分配させるのか、理由も付記した上で。

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