増税論議をめぐって

投稿者: | 2011-09-27

政治の場では、震災復興の財源に充てる増税をめぐって、やや議論が紛糾気味です。

民主内、増税反対根強く : 金融ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

政府・民主党は26日、東日本大震災の復興財源に充てる臨時増税について、所得税、法人税、たばこ税を中心とする最終案を固め、民主党税制調査会の総会で詰めの議論を行った。

だが、増税反対を唱える議員が依然として多く、党税調は結論を27日に持ち越した。党税調は同日中に党内をまとめる構えだが、さらに結論が先送りされれば野党との協議入りに黄信号がともりかねない。

民主党内だけでなく野党や国民の間でも、「増税するより、歳出削減や政府資産の売却等が先だろう」「このタイミングで増税したら、景気がさらに悪くなるじゃないか」という異論や反対論が多いようです。もっと言えば、所得税、法人税、たばこ税を中心にして相続税を除外したことについても、いろいろな意見があるようです。

個人的には、財政や経済をめぐって、永田町の中でも、メディアでも、そして国民の間でも意見のバラツキが大きすぎるのは、かなり危険な状態だと思っています。議論がまとまらないままズルズルと「破局」に近づいているような気がしてなりません。

私はこの辺のことについてそれほど詳しいわけではありませんが、現状、次のような認識と意見を持っています。

  • 財政破綻の危機が切実に迫っているわけではないが、あと10年経つか経たないうちには相当切迫する
  • 増税「だけ」でも、歳出削減など増税以外「だけ」でも、財政の立て直しは不可能
  • 税制の設計を考える場合には、世代間の公平や、諸外国の制度との調和にも、目配りすべき
  • 経済成長を阻害しない、それどころか促進する税制を考えるべき
  • 税は基本的に、簡素で低率なのが好ましい
  • 「増税の前にすることがある」というスローガンは、結局虻蜂取らずになる可能性が高い

最後の点について補足しておきます。みんなの党はじめ、こういうことを言う人は少なくありません。言葉だけ聞くともっともらしいですが、実はあまり実践的ではないと見ています。増収を図ることと歳出を削減することは、ひとまず別の話なので、それぞれ粛々と進めれば良いのです。後者を前者の「条件」にするのは、良くありません。よく「増税すると、歳出削減の勢いが削がれる」と言われます。でも我が国の財政はそんな甘い状況ではありません。税収のいかんにかかわらず、歳出の削減、特に社会保障費のカットは、死にものぐるいでやらなければならないんです。

ともあれ、いろんな人が、(私に言わせれば)好き勝手を言って議論を紛糾させている感があります。ここは奇をてらわず、変な「賭け」をすることなく、正々堂々と財政健全化と経済成長の両立を目指すべきではないでしょうか。

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