消費者としては、チェーン店、特にチェーンの飲食店はよく利用する方です。品質に「外れ」ということがないし、価格も手頃だし。
でも傍観者としては、チェーン店ばかりがはびこって零細・個人商店が存立し得ないというのは、何だかつまらない状況だと思っています。
昨今「名ばかり管理職」とか「名ばかり店長」が話題になっていますが、チェーン店の現場で働く人間って、基本的には本部の管理・統制の下あって、裁量とか自律性なんてほとんどありません。
結局、チェーン店が勝ち抜く道は、低コスト化、品揃え・メニューを変化させて目先を変える、オペレーションの改善といったことくらいしかないんじゃないでしょうか。経営トップや本部で企画・開発をやっている人は仕事が楽しいかもしれませんが、それ以外の現場の人間は、ただ金のために働いているというのが、実情に近いと思います。だからチェーン店では、不満を持つリスクは少ない代わり、感動することもあまりない。
これからの時代、お店は店長の個性や地域のニーズを反映して、もっともっと尖ったものになるべきだと思います。ネックになるのは効率性や高コスト構造だと思いますが、お店の個性に関係ない部分は、どんどん共通化・標準化すればいい。
個性的で素敵なお店が、どれだけあるか。それがこれからの社会の楽しさ度・ワクワク度を計る有力な指標になると信じてやみません。