日本のチカラ

投稿者: | 2012-01-31

海外メディアの一部で、日本に対する見直しが起こっているようです。

欧州はあの調子ですし、米国も政争や失業率の高止まりで振るわない。「失われた20年」などと言われた日本だが、実は強みは依然として健在だし、よく見ればそれなりに変革を遂げてもいる。およそ、こんな感じでしょうか。

たとえば、こちらの記事。

【コラム】「日本が模範だなんて」クルーグマン教授大反論-ペセック – Bloomberg

しかしながら、フィングルトン氏が正論を述べている部分を見つけることは重要だ。日本がある意味で理想的社会である部分だ。

信じられないほど安全で清潔、効率的で確実性が高く、外国人には驚きの尽きない場所だ。結構平等主義の国であり、生活水準は世界でも最高水準で、平均寿命は世界最長。どこへ行ってもインフラは整っている。さらに、日本料理は世界一だ。

米国がある意味で、いつの日か日本になれるものならなりたいと考えていることも指摘しておく必要がある。「日本化」はあたかも世界の終わりのように言われている。失われた数十年、経済を衰退させる膨大な負債水準、永久に続くゼロ金利、金融の混乱、刹那的な諦めの感情。こられはどれも事実だが、懐疑主義者の予想に反し日本は決して崩壊しない。

犯罪が急増することもなく、ホームレスが街にあふれることもない。アラブの春のような社会の不安定化は決して起こらない。勤労者と企業はただ適応し、貯蓄で食いつなぐ。日本は「どうにかやっていく」という概念に全く新しい意味を与えた。

こうした評価(ややべた褒めの感がありますね)に、あまり鼻高々になる日本人はいないでしょう。でも、適正な自己評価もまた大切。日本人はやや自分たちの国や社会を低く評価しすぎかと思います。問題はそれなりに(というか大いに)あるものの、この安定感と懐の深さみたいなのは、誇っていいのではないでしょうか。

今年は、米欧の混乱や停滞を尻目に、経済面や社会面で「日本のチカラ」が見直される年になるような気がしています。期待半分で。

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