シルバー民主主義という難問

既にいろんな人が指摘しているところですが、有権者に占める高齢者の割合が高まれば高まるほど、財政の長期的健全性を損ねてでも手厚い社会保障給付を続けることが求められるようになります。

自民党政権時代の「後期高齢者医療制度」をめぐるドタバタは、日本が既にシルバー民主主義の時代に突入していることを実感させてくれるものでした。高齢者は強力な拒否権を持っており、彼らが認めない政策は、国会を通すのが非常に困難なのです。現下の消費税増税も、ややそうした面がありますね。

このままだと、相対的に先行世代は「低負担・高福祉」を享受し、後の世代ほど「高負担・低福祉」にあえぐことになります。財政が破綻するなどして生活水準が一気に下がると、それを逃げ切った世代とそうでない世代との不平等は、凄まじいレベルになるおそれがあります(インフレは若者に有利、という考え方もありますが)。

こうした世代間の不平等を、どう埋めるか。あまり大っぴらには語られませんが、我が国にとって重要な課題であることは事実です。そしてこの問題がメディアにあまり登場しないこと自体、メディアが高齢者向けにシフトしていることの余波と言えなくもないんですよね。事態はそれほど根深いんです。

こうした問題を語る際には、選挙制度や投票権による解決策、というか中和策が提案されることが多いです。たとえば未成年の子にも選挙権を与えて親に投票させるとか。あるいは「年齢別選挙区」といった制度で年齢による格差を強制的になくすとか。やや暴論気味なのでは、選挙権に定年を設けろ、なんてことを言う人もいますね。

私自身は、高齢者も中長期的な視点で政策判断するようなインセンティブを設けられないものか、と考えます。たとえば年金給付の水準を、財政の持続可能性を示す指標によって上下させるとか。

いずれにしろ、この問題を放置していると、若者(私は既に若者ではありませんが)の不満や怒りが爆発しないとも限りません。たとえば暴力的な形で。あるいは国家の解体に向かうような形で。それを防ぎたいなら、然るべき手を打たないと。


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