先週のテレビ東京系「日経スペシャル ガイアの夜明け」は、「不便を便利に!~高齢者を支える新たな取り組み~」というものでした。
02月07日放送
第503回 不便を便利に!~高齢者を支える新たな取り組み~放送概要
高齢化が進むニッポン社会を、豊かで便利に変えていく…そんなビジネスが広がりをみせている。いまや全国に600万人もいる「買い物弱者」、そして急速に増え続ける「一人暮らしの高齢者世帯」。そんな人たちの「不便な暮らしを便利に変える」というビジネスの最前線を追う。進化する「便利屋」チェーン、そして「空き店舗ゼロ」という"奇跡の商店街"の秘密とは。
印象に残ったことをメモ書き風に。
- 便利屋チェーン(ベンリーコーポレーション)の研修が、かなり徹底したモノで驚いた
- 便利屋に作業を依頼する高齢者は、決して安くない料金を納得ずくで払っている印象
- 若者に高齢者の心身の状態を疑似体験させるのは、いろんな気づきを呼び起こしそう
- 社会と関わり続けていたい、他人とおしゃべりしたいという高齢者の欲求は根強いものがある
最後の点については、ちょうどこんな記事が昨日話題になっていました。
あなたの「孤独」を埋める者があなたからお金を一番抜き取る。「孤独消費」が21世紀の最大の成長産業だ
日本の投資信託の販売の現状は以下のようなものです。大銀行や大証券会社の若手の営業が自分のお爺さん、お婆さん世代のご自宅に訪問をします。彼らがたくさん個人金融資産を持っているのを知っているからです。とても感じの良い若者たちです。シニア層から見れば孫のような「子」たちです。そこで、茶飲み話をします。
たくさん雑談をすることができた人ほど、よい成果をあげることができます。営業では商品の説明をすることより、相手の話を聞いて愚痴を聞いて、雑談をするほうが成果が上がるのです。それは本当の売り物は金融商品ではなく、シニア層の孤独を埋めることにあるからです。
何かイヤらしい話ではありますが、高齢者を相手にビジネスする者にとっては大いに示唆的な話かと思います。効率化・スピード化する世の中だからこそ、高齢者の言葉やその奥にある思いに耳を傾けることができる者こそ、高齢者に心を開いてもらえるのかもしれません。