某お笑い芸人(とその母親)の件をきっかけに、生活保護談義が沸騰しています。
かの件について言えば、「不正受給」と言えるかどうかは微妙です。よって過度にバッシングするのは賛成できません。ただ同時に、これだけ騒ぎになった以上、当のお笑い芸人は今後も芸能生活を続けていくつもりなら、謝罪して当然でしょうね。「何が悪い!」などと開き直った日には、バッシングがひどくなるだけですから。
私が心配するのは、年金についてもあったように、個別・末梢の事案について大騒ぎした挙げ句、制度そのものについての腰を据えた議論がそっちのけにされてしまうことです。せっかくの機会ですから、生活保護制度について学び、考えてみましょうよ。
生活保護については、現状、下記のような問題点、論点があろうかと思います。
- 増え続ける受給者、支給額をどう考えるか。どう対応するか(あるいは、このままでいいのか)
- 支給水準をどう考えるか
- 就労インセンティブを削ぐことについて
- 年金、とりわけ国民年金との整合性
- 生活保護の前段階の「セーフティーネット」を創設する必要性
- 生活保護に陥る人を減らすには
- いわゆる「貧困ビジネス」の問題
こうしてみると、社会保障について考えるいい題材と言えそうです。私に言わせれば、これに比べたら年金などは難易度の低い話だと思います。
ちなみに生活保護については、去年の9月に「NHKスペシャル」の感想という形で、一度記事を書いています。
生活保護という重荷 | 志の輪、広げよう。(2011-09-20)