スピリチュアルの復権?

投稿者: | 2012-06-22

読売新聞が「お迎え」に関する調査のことを報じました。

死亡前、鬼籍の親・仏ら「お迎え」…4割が体験 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

自宅でみとられた患者の約4割が、亡くなる前、すでにいない親の姿を見たと語るなど、いわゆる「お迎え」体験を持ち、それが穏やかなみとりにつながっているとの調査研究を、宮城県などで在宅医療を行っている医師らのグループがまとめた。

在宅診療を行う医師や大学研究者らが2011年、宮城県5か所と福島県1か所の診療所による訪問診療などで家族をみとった遺族1191人にアンケートした。 「患者が、他人には見えない人の存在や風景について語った。あるいは、見えている、聞こえている、感じているようだった」かを尋ねた。回答者541人のうち、226人(42%)が「経験した」と答えた。

患者が見聞きしたと語った内容は、親など「すでに死去していた人物」(51%)が最も多かった。その場にいないはずの人や仏、光などの答えもあった。

「お迎え」を体験した後、患者は死に対する不安が和らぐように見える場合が多く、本人にとって「良かった」との肯定的評価が47%と、否定的評価19%を上回った。

調査は、文部科学省の研究助成金を得て実施。「お迎え」体験は経験的にはよく語られるが、学術的な報告はきわめて珍しい。

今月発売の「文藝春秋」に載っていたネタです(当ブログでも9日に紹介済み)。もしかすると、読売新聞の記者は文藝春秋を読んで取材し始めたのかもしれません。それはともかく、こうしてウェブ上の記事になることで多くの人の目に触れるのは結構なことです。できれば文藝春秋など雑誌も、電子化するのはもとより記事をバラ売りするようにしてほしいものです。

震災から一年あまり経ちました。震災の影響はどんなところに出るか、慎重に見きわめてきましたが「スピリチュアルの復権」とでも言うべきものも、その一つとなりそうです。近代以降、そしてもっと言えば戦後を通じて、目に見えないもの、科学で説明できないものを我々はこれまで軽視し、時には抑圧してきました。そうしたものに素直に向き合うようになるのではないでしょうか。老いや死が重い現実としてのしかかってくる社会において、スピリチュアルなものを遠ざけておくのはあまりに不自然だし、もったいないと思うんです。

折しもこの7月から、日本テレビ系列で「ゴーストママ捜査線」というドラマが始まります。仲間由紀恵が演じる主人公は既に亡くなった「ユウレイ」とのこと。いわば「ゴーストもの」ですね。これも私は、スピリチュアルの復権の大きな流れの一つと感じます。決して偶然ではないでしょう。

ゴーストママ捜査線 ~僕とママの不思議な100日~|日本テレビ

とはいえ、先の記事が読売新聞であることと、このドラマが日本テレビ系列であることは偶然ではないかもしれません。読売新聞は医療・介護系の記事にも力を入れていますが、スピリチュアルの復権をグループ挙げて推進しよう、といった意思があるのかもしれません。

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