「孤独死で何が悪い!」という反発

投稿者: | 2012-07-03

先週放送されたNHK「首都圏スペシャル:あなたらしい老後と死は? 無縁社会の中で」を、途中まで観ました。

番組の内容もさることながら、視聴者からメールやTwitterで寄せられた意見の中に「孤独死で何が悪いのか」「孤独死を寂しいと決めつけるな」「自分は孤独死で構わない」といったものが多かったのが、少しショックでした。それらをたしなめるような「若い人は、人が死ぬということがわかっていない」というものもありましたが。

孤独死の何が問題か。いろいろな見方・考え方はあるでしょう。

私は、

  • 孤独死という結末に至るような、生前からの社会的孤立
  • 発見まで時間がかかることで周囲に迷惑を掛ける

の2つが何にも増して問題と考えます。

逆に言えば、そうでないようなものは孤独死と見なす必要はないでしょうし、「かわいそう」「寂しい」などと同情するのは余計なお世話とも言えます。たとえば、たまたま落命したときに看とる人がいなかっただけで、家族や友人等によって死後早期に発見された場合など。

そしてもう一つ、「孤独死(そしてそれが今後激増しそうなこと)は問題だ」という意識・認識が共有すらされないことも、この社会の問題かもしれません。ただこれも、さすがに身の回りで孤独死が多発し、メディアがたびたび警鐘を鳴らすようになれば、変わっていくことと思います。

ともあれ、孤独死を問題視するといっても、死ぬときにそばに誰もいない状態を避けるということだけでは、あまり意味がないでしょう。生前からみんなが社会(とりわけ地域社会)とつながって生きていけるような社会にしていくことこそ、真の解決策のはずです。もちろん、簡単に解決できることではありませんが。

「孤独死で何が悪い!」という反発」への1件のフィードバック

  1. 匿名

    所詮、人は御一人様で御座いますので何も怖く有りません。心ない人達に寄り添われて向こう岸に渡っても幸せな最期と思われません。死は解き放ち!怖くなくて誕生と同じ喜びです。何故なら?!!生と死の繰り返しが人生で在るからです。たゞ一つだけ臨むなら?苦しまずに安らかな最期で在りたいと存じ上げます。

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