「デザイン」の時代

投稿者: | 2012-07-17

デザイナーと言うと、特殊な職業、そしてカッコ良い職業としてイメージされることと思います。

そこには「自分とは別世界の人」という意識があろうかと思います。ただ、今はソフトウェアやサービスの時代。仕事をする上でデザインと無縁な人の方が、実はむしろ少ないのではないでしょうか。

「良いものを提供すれば売れる」なんて時代ではありません。消費者が快適に使える製品やサービス、さらにはワクワクさせてくれるような製品やサービスでないと、そもそも勝負の土俵にすら上がれない、と言っても過言ではないでしょう。デザインをないがしろにする人や企業は、マーケットから追い出されるか、さもなければ安い値段で買いたたかれるかするのが落ちです。

その意味でこれからは、デザインや感性の教育・トレーニングが学校でも企業などビジネス社会でも、ますます重視されるようになることでしょう。私は学校時代、美術や音楽が好きでも得意でもありませんでした。いわゆる主要5科目に比べ、軽視していたんですね。こんな人間は、昭和の時代より評価を得にくくなるのは必定です。

デザインのセンスをどう育むか。これはいろいろ考えるに値するテーマです。ただやはり、良い「作品」にできるだけ多く触れること、そして自分でも「作品」を造ってみて的確なフィードバックを受け改善する経験を積み重ねること。この二つに優るものはないことと思います。もちろん前提として、デザインの大切さを心底理解し、自分もそのセンスやスキルを伸ばしたい、と心から思うことが何より大切ですが。

昨日世界的なプレゼンテーションのイベント「TED」を取り上げた「クローズアップ現代」を観ました。このTED、Technology Entertainment Designの頭文字を取ってるんですよね。ここに「Design」が入っているのも、きわめて示唆的だと思います。

アイデアが世界を変える – NHK クローズアップ現代

なお蛇足ですが、このエントリーで言う「デザイン」は、見た目を美しくするといった表面的・局所的な話ではありません。コンセプトのデザイン、ユーザーインターフェイスのデザインといったものも立派なデザインですし、これから重要になるのはむしろそちらの方でしょう。

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