「反日デモ」が暴徒化するのは、前にも見た光景なので、驚きはありません。
ただ今回は、規模や広がりが従来以上のようですね。お題目は「反日」ですが、中国国内の権力闘争や民衆の不満といった要素もあるので、我ら日本人は「中国人め～」とあまり熱くなる必要はないと思います。政府間のかけひきや交渉では、冷静にかけひきやテクニックを駆使してもらいたいですけどね。
当然のことながら、「江戸の敵を長崎で」じゃないですけど、日本国内にいる中国人にいやがらせしたりするのは、論外です。あちらがアレだからと言って、日本人もそれにお付き合いする必要はないのではないでしょうか。政治では熱くなっても、経済や文化では平常通り。それが成熟した国のあるべき姿かと。
一方、尖閣の問題そのものは日本にとって重大です。竹島や北方領土と違い、既に実効支配している領土。これを中国に奪われるようなことがあっては、国の存立そのものが危ういです。中国にさらにナメなれるのはもちろん、日本人自身のプライド、そして国防意識もガタガタになるのではないでしょうか。あるいは、ナショナリズムが変な方向に暴発しないとも限りません。
自衛隊も日米安保も、まさにこういったことのためにあるはず。軍事力だけではなく「ソフトパワー」も駆使して、尖閣を死守すべきだと思います。いざとなれば戦争も辞さない、という覚悟は当然として（あくまで「覚悟」であって、そうならないよう外交面で最善の努力をするのは言うまでもありませんが）。
何でも中国のデモは18日の柳条湖事件記念日が最高潮になりそうです。中国情勢・日中関係はこの数日、ホットな話題であり続けるでしょう。おかげで（？）日韓のことはかすんでしまいましたね。そして日本の二大政党の党首選も･･･。