「サキどり↗」のエンディングノート特集を観て

投稿者: | 2012-10-10

立て続けにテレビの話題ですが、ご容赦を。

7日に放送されたNHK「サキどり↗」を、NHKオンデマンドで観ました。テレビでエンディングノートのことを取り上げたものはいくつも観てきましたが、「最良」と言ってもいいくらいよくできた番組だったと思います。さすがNHKですね。

人気爆発!エンディングノート – 放送内容 – NHK総合
NHKオンデマンド | サキどり↑ 「人気爆発!エンディングノート」

いろんな世代のいろんな男女が、それぞれの思いを持ってエンディングノートに向き合っているさまが、感動的でした。特に最後に紹介された新潟県見附市の2組のご夫婦の話には、胸が温かくなりましたねぇ。

この種の番組ではおなじみのゲスト、小谷みどりさんの言葉。

小谷みどりさん(第一生命経済研究所 主任研究員)

これまでの「エンディングノート」っていうのは「遺言ノート」とも言われて、亡くなった後の葬式とか墓のことを書くものだったんですけれども、今は自分が生きてきた証とか、自分の人生史を残すためのノートとしても使われるようになってきたので、幅広い年齢層の方に使ってもらえるノートが増えてきています。

「エンディングノート」という呼び名がふさわしいのかどうか、というくらい、書き方や年代の幅が広がりつつある、ということかもしれません。40代・独身の私なども既に「エンディングノート適齢期」と言えるでしょう。現に番組には私とほぼ同じ世代の男性が登場していましたし、先日亡くなった流通ジャーナリスト・金子哲雄さんも同じくらいの年齢です。

例によってTwitterで番組への感想をウォッチしていたのですが、素直に感動し、「自分も書いてみたい」とするつぶやきが多い反面、いくつか否定的、それも全否定に近いような意見も見受けられました。代表的なのは、エンディングノートを書くことを「自己主張」のように受け取って、それを小賢しいと切り捨てる意見です。

もちろんエンディングノートや遺言を書くことを無理強いするものではありません。ただ内容はどうあれ、家族などに何も書き残さないで逝くのはどうかな、と思います。「必要なことは全部口頭で伝えた」というなら別ですが、上記のように否定的な人はどうもそのようには見えません(勝手な印象ですが)。

すぐに全員がエンディングノートを書くようになる、というのは難しいことでしょう。現に、全世帯にエンディングノートを配布した見附市の場合も、「面倒だ」「今の自分には必要ない」として全くとを付けていない人も多くいるようです。ただ、世代が進むにつれ、内容はともかくこういうことを書き残すのは「当然」というような文化が広まってくれればいいな、と切に思います。

親や配偶者を亡くしたときに「あれをしていてくれて助かった」ということがあればそれを受け継ぎ、「あれをしておいてくれれば良かったのに」ということがあれば自分の時はちゃんとしておく。そんな良き連鎖が生まれてほしいものです。

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