「志産」を投じよう

投稿者: | 2012-10-22

金額の大きさに驚いて中を見たニュースでしたが、思わぬ発見がありました。

スピルバーグ監督ら慈善団体に9000万ドルの巨額寄付 : 映画ニュース – 映画.com

ドリームワークスSKGの創業者であるスティーブン・スピルバーグ監督とデビッド・ゲフィン、ジェフリー・カッツェンバーグの3名がそれぞれ3000万(約24億円)ドル、あわせて9000万ドル(約71億円)の巨額寄付を行ったと、ロサンゼルス・タイムズ紙が報じた。

彼らが寄付を行ったのは、ハリウッドでもっとも古い慈善団体のひとつとして知られるモーション・ピクチャー&テレビジョン・ファンド。エンターテイメント業界で生活に困っている人を支援ために、チャーリー・チャップリンやD.W.グリフィスらによって立ち上げられた歴史ある慈善団体だ。しかし、世界金融危機をきっかけに資金難に陥り、2009年に同団体が運営する老人ホームの閉鎖を発表していた。

こういう基金があることは知りませんでした。もしかすると聞いたことがあるかもしれませんが、その時は問題意識、関心がなかったためでしょう。頭の中を右から左へ抜けていったものと思われます。

日本など他の国にも、組合や互助会のようなものはあるかもしれません。けれど日本円にして数百億円の資金調達を行うような基金は、米国ならではでしょうね。

エンターテインメント業界だけでなく、あらゆる業界・地域に、こうした基金があってしかるべきと考えます。金銭的なサポート以外にも、アドバイスや人的コネクション、情報・資料提供など、できることはいろいろあるはずです。助けによって成長し、成功した人が、あとに続く世代を助ける側に回る。こうしたサイクルが確立されている業界や地域は、強いことでしょう。

私はかねがね、「遺産の一割を公益に寄付しよう」と提唱しています。

遺言情報局 – 遺産の一割を公益に

漠然と「世のため人のため」というのも結構ですが、自分が世話になったところで役に立つことを考えるのが、先決でしょうね。モーション・ピクチャー&テレビジョン・ファンド、見習いたいものです。

ちなみに、昨今は世界的に金融緩和の流れがずっと続いており、こうした基金の運用には逆風となっています。低金利時代をむやみに引き延ばすことは、こうした面からも文化をダメにしていくと気付くべきです。

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