いたたまれないニュースでしたね。
奈良県大和郡山市の住宅で、96歳の夫が91歳の妻の首を絞めるなどして殺害したとして、殺人の疑いで逮捕されました。
警察によりますと夫婦は2人暮らしで夫は寝たきりの妻を介護していたということで、調べに対し「介護に疲れ、一緒に死のうと思った」と供述しているということです。
無理心中するつもりだったけど、自分は死にきれなかった、ということのようです。妻についても「首を両手で絞めたうえ包丁で切りつけるなどして殺害」となっていますので、なかなか殺せなかったのでしょう。胸が痛みます。
おまけに(と言っては変ですが)、現場を発見したのは、この家に通う女性介護士。その人も66歳だそうです。別のニュースソースによると。高齢化する我が国を象徴するような事件です。
子供はいたのか。介護はどの程度続いていたのか。夫は何らかの持病や障害を抱えていたのか。経済的状況はどうだったのか。など、いろいろ知りたいことはあります。個人名は、当然必要ありませんが。
でも今のままだと、こうした事件が今後多発する可能性があります。「再発防止を」などというきれい事ではなく、本音ベースで、そして現実ベースでどんな社会にしていきたいのか、語り合うべきではないでしょうか。先日麻生副総理が「さっさと死ねるように」と発言したときも、失言扱いされて撤回、で沙汰止みになってしまいましたし。
高齢者の割合、それも後期高齢者の割合がどんどん高まる社会においてどんなことが起こるか。すでに散発的に兆候のようなものが現れていることもあれば、一定の割合に達してから爆発的に発生することもあるでしょう。いずれにしろ、まだまだ日本社会の認識というか気構えは甘すぎるような気がしてなりません。