富士山がユネスコの「世界文化遺産」に登録される運びとなりました。
ユネスコの世界文化遺産への登録を目指している富士山について、ユネスコの諮問機関は、「登録がふさわしい」とする勧告をまとめ、富士山は6月にも正式に世界遺産に登録される見通しになりました。
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白糸ノ滝や山頂にある山岳信仰の遺跡群など33の名所や史跡で構成される富士山と、鶴岡八幡宮や鎌倉大仏など21の寺や神社などからなる鎌倉について、日本政府は去年1月、ユネスコの世界文化遺産に推薦し、ユネスコの諮問機関「イコモス」が去年8月から9月にかけて現地調査を行うなどして検討してきました。
この結果、「イコモス」は、富士山について、富士山信仰という山岳に対する日本固有の文化的な伝統を表しているなどとして、日本政府が推薦していた静岡県にある三保松原を除くことを条件に「世界遺産に登録することがふさわしい」とする勧告をまとめました。
富士山に愛着を持つ一日本人としては、この上なく喜ばしいことです。反面、世界遺産に選ばれることで富士のゴミや汚染がますますひどくなるのではないか、という懸念も持ちます。手放しでは喜べないというのが正直なところでして、これは私に限らず多くの日本人の率直な受け止めではないでしょうか。
小学生の頃、「ふじの山(「富士山」とも呼ばれる)」という歌を教わり、歌いました。「♪富士は日本一の山」。この歌も我々が富士山に対して持つ愛着に一役買っていることでしょう。富士山が名実ともに日本一の山として、美しさを保ち続けてくれるよう、日本人全体で考え、行動したいものです。