なるか?仏教の復興

投稿者: | 2006-01-22

先日NHK教育テレビで「ETV特集:お寺ルネサンスをめざして」という番組を観ました。お寺を活性化させるべく様々な取り組みをしている3人の僧侶を紹介する番組でした。


紹介されたのは、

・お寺を劇団などに開放し、若者を呼び込むことに成功した寺
・生前戒名や永代供養墓など、死を基点に縁づくりを進める寺
・国際援助活動やデイケアサービスなどケア・癒しを積極的に担う寺

です。

出てくる僧侶はいずれもいい顔をしており、話す内容も聴くべきものを持っていました。3人に共通していたのは、「お寺の役割とは何か」という問題意識です。もともと寺は様々なコミュニティ機能を担っていましたが、それが近代以降、他の様々な社会的装置に取って代わられるようになりました。「葬式仏教」と揶揄されるような状況が現れてきたわけです。

ですから「お寺ルネサンス」には、「寺には、仏教には何ができるのか、何をすべきなのか」という問いが不可欠です。葬式や法事の時に来て経を読むだけでは、とても社会的役割を果たしているとは言えないからです。

ただそうして考えてみると、お寺にはまだまだ未開拓の様々な可能性があることに気づきます。日本人が死生観や倫理観を深めるにはどうしても仏教的なものが入ってこざるをえませんし、空洞化する地域コミュニティの一つの核としても、お寺に期待することができそうです。

仏教ルネサンス、それはあながち絵空事でもなさそうだし、また、ぜひ実現してほしい。そう思わせる番組でした。私なりの仏教ルネサンスに向けた提言は、また稿を改めて。

ところで番組ではお寺改革を模索する若手僧侶のグループが紹介されていました。その名も「ボーズ・ビー・アンビジャス」。こういうユーモアのセンスは、買いたいと思います。

□番組ホームページ
http://www.nhk.or.jp/etv21c/

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