一部業界が、石油価格を商品やサービスの値段に敏感に反応させるようにしたところ、石油価格が下がってショボーン、という記事を目にしました。
石油価格についていえば、中長期的には上昇基調でしょうから、あまり一喜一憂することはないと思います。
ただ問題は、こうした業界では値段を決めるイニシアティブが自分たちになく、石油市場の動向にビジネスを左右されてしまうということ。おまけにその石油市場には、儲けのことしか頭にない投機家も参入している。日々の努力をこうした輩によってあっさり無にされてしまうことに、これら業界の方々は無力感や徒労感を感じないんでしょうか。
外部要因に左右されると言えば、このところの円高で、自動車や電機など輸出の比重が高い業界も、どんどん利益が吹っ飛んでいます。
もともと人類は長く農耕中心に暮らしてきました。農業は、天候や病害虫に作物を台無しにされることも少なくないわけで、その意味では人類の生業はもともと不安定なものとも言えます。ですが昨今のように市場に自分たちのビジネスが左右されるとなると、これは人災とでも言うべきもの。
他人様の生業をとやかく言うのは失礼かもしれませんが、少なくとも私は、外的要因によって値段がジェットコースターのように上げ下げするような業界ではやって行けないな、と感じます。