世の中に「嫌儲」やアンチビジネスの風潮がはびこると、人の死にまつわるビジネス、葬送や供養などもろもろのビジネスも、風当たりが強くなるかもしれません。
「人の死を儲けのネタにしやがって!」といった反感や嫌悪感の的になりかねないのです。
そうした雰囲気、空気が広まってしまうと、いくら正論で反論しても、耳を傾けてもらえる状況ではなくなります。それ以前のうちに、態度や行動で「社会のためになっている」ということを認識してもらうしかないでしょうね。
そのためには、本来不必要なサービスのために金を払わせていると感じられるようでは、ダメです。「プロ」の手を借りることによって、より良いお別れや弔いができた、と実感してもらうこと。利用者を支えることによって、死と正面から向き合うゆとりや勇気のようなものが生まれた、と思ってもらうこと。こうしたことが、求められるのではないでしょうか。
今後はさまざまな分野で「・・・支援ビジネス」というのが生まれてくると見込まれます。それらは、サービスの利用者のために一から十までやってあげるのではなく、その顧客が自分自身で何かをやるのを後押ししたり手伝ったりすることが求められると思います。やってあげる、では顧客自身の生活力を損ねるおそれがあるからです。