「自分の軸」を持つということ

投稿者: | 2008-10-31

以前にも紹介した「品川女子学院・漆 紫穂子校長の やる気を高め、人を育てる(秘)メソッド」。今回の記事も、大いに啓発されました。

ブレない「自分の軸」を見つけること。

どの組織も同様でしょうが、学校の運営をしていると、決断を下さなければいけない場面がしばしばあります。そうした時に判断を誤らないためには、自分の「軸」を持つことが大切だと考えています。

私も外の世界に救いを求めるのではなく校内で、日々の仕事の中から答えを見いだしていくしかないのだと悟りました。・・・そうして生徒や教員と接していくうちに、「自分の軸」が少しずつ見えてくるようになったのです。

「今生はこの役割を生きる」と思いいたった時から、自分の中に2つの判断軸ができました。その1つは「品川女子学院の在校生を学校のミッションに照らして育て、社会に送り出すこと」。もう1つは「品川女子学院の卒業生の母校を守ること」です。これは自分の軸であると同時に、学校の軸でもあります。私は今、すべての経営的な決断をこの2つの軸に照らして行っています。

些細なことで気持ちが揺らがないように、自分の軸を持ちたいと思う人も少なくないと思います。私自身の体験から1つ言えるのは、それを見つけるのに近道はないということです。

家族が代々品川女子学院の校長を務めていたという点で、彼女の境遇は特殊だと言えるかもしれません。ですが、「自分の軸」を持つことの大事さと、それは簡単に見つかるものではなく、日々の仕事の中で愚直に問い続けることが必要、という指摘は、誰にも通じるものだと思います。

私自身について言えば、仕事観なり社会観なり人生観といったものは、10代の頃からいろいろ考え、本を読み、生きる中で様々な体験や人に巡り会う中で、徐々に熟成されてきたなぁ、という実感があります。30歳前後にはある程度確立されていたと思いますが、それ以降38歳の今に至るまで、全く不動だったというわけでもない。今後も、変化には開かれていたいものです。

今生での自分の役割。それは、私のいう自由遺言を、我が国に広く普及・定着させるということに尽きます。欲を言えば、その遺言の中に「志」についての記述が一般化し、遺言を通じて志が地域や時代を超えて広く共有・継承されるような世の中の実現を見てみたいものです。

ともあれ、自分の軸は何か、その軸を得るまでにどんな過程があったか、大人達が堂々と語る世の中であってほしいですね。

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