和漢の古典が面白い

投稿者: | 2014-04-07

NHKのEテレで放送されている「100分 de 名著」。

毎月一冊の古典を取り上げ、4回合計100分にわたって読みどころを解説する、という番組です。毎回、どんな名著が選ばれるのか、楽しみにしています。ちなみに、この4月は万葉集が題材となっています。先月は孫子でした。

最近つくづく感じるのですが、日本や中国の古典が取り上げられたときは、西洋の古典に比べてずっと興味深いんですね。和漢のものは哲学や人生訓に結びつくものが多く、西洋のそれは小説が多い、ということもあるでしょう。でもそれだけではないような気がします。年齢を重ねるにつれ、東洋的な知への親近感が増しているのだと、自分では解釈しています。

和漢の古典、主立ったものは一通り目を通していますが、まだ読んでいないものや、抜粋・解説本でしか触れていないものもたくさんあります。また若い頃に読んだものでも、年齢を重ねてから読めば感じ方も違ってくるでしょう。一生汲み尽くせないような水脈を見つけたような気分で、一人ほくそ笑んでいるところです。

和漢の古典に親しむことには、別のメリットがあります。戦前、とりわけ明治期までの日本の知識人・文化人の発想はそうした和漢の古典がベースになっていますので、彼らの著作を読んだときの理解度が深まるだろうということです。そうした書を読む中で育まれた教養や知恵は、西洋人に対してアドバンテージ、少なくとも差別化要因にはなるのではないでしょうか。ちょうど彼らにとって聖書や西洋哲学がそうであるように。

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