教育を通じて階層格差が拡大したり固定化する傾向が、強まっているようです。
これは日本だけの話ではなく、アメリカなど先進国に共通の「病」と言っていいでしょう。近代化や高度成長の時代には多くの国で格差が縮小しましたが、その流れが反転しつつあるようです。時代の変化は加速しているというのに、格差は固定化して行っている。皮肉なものです。
この20年ほど、デジタル製品や食べるもの・着るものを中心に、モノの値段は下がり続けてきました。相対的に教育サービスにかかるコストが割高になっています。そして絶対額としても、教育にかかる費用は値上がりし続けているんですよね。塾などの学校外サービスにしろ、大学の学費にしろ。
児童や若者の教育に携わる人が、全国にどれほどいるかはわかりません。ただ上記のようなトレンドは大問題であって、関係者みなが知恵を絞り、行動するべきではないでしょうか。「教育には金が掛かるものだから・・・」などとうそぶいている場合では無いはずです。
まずは、奨学金の制度を改善する。低コストないし無料の学習教材をネット上で公開する。こうしたところからイノベーションを起こしてはどうでしょうか。私も、この問題は継続して考えて行きたいと思います。