テレビ東京の「世界を変える100人の日本人!JAPANALLSTARS」という番組で、ゴビ砂漠の緑化に取り組んだ農学者の遠山正瑛氏が紹介されていました。
感動して泣く、というようなストーリーではありませんでしたが、いろんな困難にもめげずこの事業に取り組んだ遠山氏に、ただただ脱帽。生前から現地に銅像が建てられた、というのも頷けます。ですがこれは、中国では異例のことだとか。
緑化事業は、もちろん彼一人の力で推進されたものではありません。多くのボランティア(番組では延べ3000人とも)がこの事業に共鳴、参加したからこそ、数百万本の植林が実現したのです。今もこの事業が続いていることを思えば、私の理想とする志のありようが具現化されているとしか言いようがありません。
番組では「木を植えた男」への言及がありました。確かにあの絵本を連想させますが、多くの人の協力を得たという点で、あれ以上の功績だと思います。私はむしろ、実現性に懐疑的だった地元の人間をも感嘆させたというところに菊池寛の「恩讐の彼方に」を思い出しました。
残念なのは、WikipediaにしろAmazonにしろYoutubeにしろ、「遠山正瑛」で検索してもめぼしい情報が出てこないこと。これだけの人物のことは、もっと語られて然るべきと思うのですが。その意味で、「世界を変える100人の日本人!JAPANALLSTARS」には拍手を送りたいですね。この番組、なかなかお薦めですよ。
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