タバコとの共生のために

投稿者: | 2008-11-01

昨日の「ご近所の底力」は、街頭でのタバコのマナーがテーマでした。歩きタバコとポイ捨ての絶えない街が、「お困りご近所」として登場。

いつものように妙案は二つで、一つは自治体職員やボランティアがパトロールをして、「過料」という罰金を徴収するというもの。パトロールには近隣の会社に勤める人にも参加してもらって、マナー意識の啓発にもつなげている、というのがポイントでした。もう一つは、駅のそばに大きな喫煙スペースを設けて、喫煙者をいわば隔離するというもの。

番組内では、喫煙者とお困りご近所の人たちが対峙する形で話し合われたのですが、後者の分煙案には5人の喫煙者全員が賛成したのに対し、前者の罰金案には4人が反対でした。罰金案を紹介するVTRでも、当地の方が「高圧的に迫っては逆効果」と言っていましたので、喫煙者の納得を得ることは成功のポイントと思います。

番組を観ていて感じたことが二つあります。

まず、ポイ捨てのようなことが常習化していると、その喫煙者はその他の部分でもモラルやマナーに無頓着になるのではないか、ということ。タバコを吸わない者にとっては、道端に吸い殻をポイ捨てして心が痛まないというのは、想像できない感覚です。「割れ窓理論」ではありませんが、こうしたことが日常化していると、もっと大きなマナー違反につながるような気がしてなりません。

もう一つは、喫煙者の被害者意識は相当なものだな、ということ。「自分たちは悪者ですから」みたいに自嘲的に語っていましたが、世の嫌煙ムードは喫煙者をいたたまれなくしているようです。喫煙者と非喫煙者がうまく共存するためには、この辺への配慮が必要でしょう。「タバコを世の中からなくす!」みたいな姿勢は、事態を悪化させるだけのような気がします。

「吸いたい人は吸ってね。でも、周りに迷惑掛けるのは、やめようよ」ということに尽きるのでしょう。

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