10日ほど前になりますが、「日本人男性の平均寿命が初めて80歳を超えた」というニュースが流れました。
日本人男性の平均寿命、初の80歳超え 女性は86.61歳 :日本経済新聞
2013年の日本人の平均寿命は男性80.21歳、女性86.61歳で、いずれも過去最高を更新し、男性が初めて80歳を超えたことが31日、厚生労働省の調査で分かった。国際的な比較では女性は2年連続世界一、男性は前年の5位から4位に上昇した。同省はがんなどの死亡率が低下したことが要因とみている。
喜ばしいニュースと言っていいでしょう。
ただ、平均寿命という数字を漠然と多くの人が「平均してこれくらいまで生きられる」ととらえているのは、問題だと思います。男性の場合80歳、女性の場合は85歳過ぎまで生きられるという風に考えがちです。
けれど平均寿命というのは、0歳児の平均余命。若くして死んだ人のことも数字に加味されているんですね。できれば自分の年齢に近いところの「平均余命」や、「寿命中位数」を参照しておくべきです。メディアもゆくゆくは、解説付きでこれらのデータを伝えた方がいいのではないでしょうか。
ちなみに65歳の平均余命は、男性で19.08年、女性で23.97年です。70歳だと、男性が15.28年、女性が19.59年。寿命中位数は男性が83.19年、女性が89.40年です。男性は85歳弱、女性はほぼ90歳まで生きるのが「普通」「平均的」と考えておいた方がいいです。
高齢化の進む日本。こういう面での認識やリテラシーが向上することを望みます。一人一人が、人生の後半をより良く送るためにも。