先日、こんなツイートを目にしました。
私の問題意識に触れるところがあったので、すかさずリツイートしました。
しかし「一生もののコンテンツ」をどうやって手元に保存しておけばいいのか、本当に悩ましい時代ですね。CDはパソコンからドライブが消え、PS4も再生機能を切った。DVDもブルーレイも、いつまで再生機が販売されるかわからない。ゲームは言わずもがな。その中で「紙の本」の何と安心なこと。
— 丹治吉順 aka 朝P (@tanji_y) 2014, 8月 28
音楽を例に取れば、レコード、カセットからCDを経て、配信やストリーミングに移行しています。映像の場合は、ビデオテープやレーザーディスクからDVD、そしてBlu-rayへ。お気に入りコンテンツ、何度も観賞したいコンテンツをどう保管するかは、悩ましい問題であり、各自が考えねばならない問題です。
その点、紙の本は傷みこそすれ、「再生できなくなるかも」という懸念はありません。メディアとして歴史があるだけに、その安定感は別格。電子書籍と比べると、その点は間違いなく利点として残り続けるでしょう。
ただ、考えようによってはコンテンツを所有するというのが過渡的なスタイルなもかもしれないな、と思ったりします。音楽ではすでに「聴き放題」が浸透しつつあります。映画やドラマ、アニメ等についてもそうした流れの中にあると考えられます。「見放題」ですね。ゲームについては私は論じることができませんが、「やり放題」という方向もあり得るのではないでしょうか。本についてはまだそうした流れは細々としたものですが、長期的にはそちらへ行かざるをえないと見ています。
ライブラリーというのは、自宅に書棚などを置いてそこに本を揃えることを意味しました。デジタルの時代においては、「お気に入りコンテンツのリスト」といった形でバーチャル化するのではないでしょうか。モノとしての手応えがない分、愛着のようなものを注ぎにくい面はあるかもしれませんが、柔軟に構築したり加工したりできますし、他人とシェアすることも可能。デジタル時代にふさわしい「ライブラリー」のあり方が、そのうち形成されていくと見ます。
過渡期にある我々は、回り道や余分な投資をすることがあるかもしれません。でも、コンテンツとの関わりがもっといきいきしたものになるとしたら、それを「ムダ」とは言いたくないですね。