といっても、物騒な殺人事件の話ではありません。従来型のお墓がワン・ノブ・ゼムになるに従い、遺骨が分散されて多様な眠り方をするようになるのではないか、ということです。
葬儀にしろお墓にしろ、葬送の分野における最近の潮流は「自分らしさ」というキーワードで表せます。葬儀やお墓も自己表現の一手段と考えるわけです。となれば、「らしさ」の表現は一人について複数あっても全然おかしくないし、むしろその方が自然でしょう。
さすがに葬式を複数回やるのはあまり現実的ではありませんが、お骨を複数に分けて葬る、というのは容易です。きっと将来はそれがスタンダードになるでしょう。
特に手元供養は、「普遍化」というと大げさですが、大多数の人のお骨の行き先として、選ばれるようになると思います。手元供養単独で、というのはレア・ケースでしょうが、散骨など自然葬法と手元供養、永代供養墓や納骨堂など集合形態のお墓と手元供養という風に、組み合わせて使われるでしょう。手元供養自体、バリエーションが充実してきていますし。
私自身も「お骨バラバラ」にしてほしいと思いますし、遺言コンサルタントとしても、それを推し進めたいと考えています。