人工知能が大幅に発達したときに起こりそうなこと。
その一つに、過去の人類の知的資産へのアクセスが改善し、掘り起こしが進む、ということが挙げられます。案外、このことを言っている人は多くありませんが。
今のウェブには膨大な情報やコンテンツが溢れています。ただしそれは玉石混淆。というより、大部分が「カス」でしょう。
人工知能が発達すれば、それら玉と石とを選別してくれるようになるでしょう。もっと賢くなれば、利用者の知識水準に適合した「まとめ」のようなものをつくってくれるようになるかもしれません。
もっと重要なことは、過去の著作物など文字として存在する一切の知的資産がデジタル化され、それもウェブの資産として加わるだろうということです。それを人工知能に整理・解析させれば、人工知能自身がさらに賢くなるのはもちろん、利用者に様々な「知的サービス」を提供してくれるようになるのではないでしょうか。
そこらの大学生でも人類の知を踏まえたレポート、論文を書けてしまうようになるでしょうね。
知の営みというのは多かれ少なかれ「過去および現在の知的との対話」という側面があります。人工知能の助けがあれば、それを今とは比べられないほど高レベルに行うことができるようになるでしょう。そしてその成果が再利用され、となれば「知の大爆発」のようなものが起こっても不思議ではありません。というか、きっと起こるでしょう。
それがいつ頃起こるかは、現時点では予想できません。私の生きているうちに訪れてほしいものですし、できればそれに少しでも参画したいものです。