アムネスティ・インターナショナルが売春の非犯罪化を提唱、世界的な波紋を呼んでいます。
アムネスティ新方針「性的労働者を犯罪としないよう求める」 女性人権団体反発「性産業に味方するのか」 – 産経ニュース
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは12日までに、差別や暴力のリスクにさらされる性的労働者の人権を守るため、合意に基づく売春などの性的労働を犯罪として処罰しないよう求めていく新方針を承認した。一方、女性人権団体や映画界の一部著名人らは「アムネスティは性産業に味方した」などと反発。波紋が広がっている。
「臭いものに蓋」ではないですが、実際には社会に売買春が存在する中で、建前としての「禁止」を通すのか。それとも、一定の規制やルールを従うことを前提に、成人間の合意に基づく売買春を合法化するのか。この機会に日本でも本格的に議論してはどうでしょうか。
似たようなことは麻薬合法化、ギャンブル合法化についても言えますので、この際まとめて議論すると良いでしょうね。
自由主義者である私は、これらの案件には基本的に賛成です。考えるべきことは、「合法化」に伴って生じる弊害や問題をどのようにして最小限に抑え込むか、だと考えます。その「解」というのは一発で見つかるものではなくて、制度の見直しを重ねて行く中で改善していくしかないのですけど。
また、合法化による弊害や問題を政府・行政がすべて解決する必要はありません。そもそも人的・経済的資源上、それは無理というもの。NPOや企業がそこに「ビジネスチャンス」を見いだして事業を手がければ、社会はより豊かで、面白いものになるのではないでしょうか。
私の考える売買春合法化のメリットは、
- 税収が増える
- 関連産業が活性化する
- 性労働者の勤務条件が改善する
といったことでしょうか(利用者、つまり買う側のメリットは措いておきます)。やる前から「絶対こうなる」と断言はできませんが、これらを最大化する制度・ルールの設計は可能ですし、トライする価値があると考えます。
なお、買春が合法化された際に私自身が利用するかどうかは、「ないということはない」ということにしておきます。積極的に利用しようと考えているわけではありませんが、「利用しない」とは言い切れません。絶対に。
麻薬やギャンブルについては、依存者をつくる・増やすという無視できない危険性がありますので、別に改めて考えたいと思います。