鎌田實医師のブログ「日刊:鎌田實 なげださない」を愛読しています。一昨日の記事から。
ぼくは、「介護はゴールのないマラソン競争」と話したことがある。
このごろ、男性の介護者が全体の3分の1を占めるまでに増えてきて、
想像を超える、いい介護をしている。
けれど、それゆえに、心配な点が2つほどあると思っている。
1つは、一生懸命やりすぎて、完璧主義になりすぎる。
社会サービスを上手に使わない人も少数いる。
もっと社会サービスを信用して、上手に使いながら、息長く介護を続けたほうがいい。
もう1つは、女性のように井戸端会議の経験があまりないということ。
地域に仲間がいない。
耳寄りな情報が2つあります。
まず、男性の介護者が3分の1に達しているということ。意外に多いな、と思うと同時に、さもありなん、と思う面もあります。そして、まだまだ増えてもおかしくないな、とも。
夫が介護者となる典型的な二例を考えてみましょう。まず、夫が妻を介護するケース。昔は見合い結婚が多く、男性の方がかなり年上だったため、夫が介護される方が圧倒的に多かったはずです。けれどこれからは年の差のあまりない夫婦(妻が年上のケースも少なくありません)が高齢化してくれば、夫が妻を介護するケースも増えて当然です。
男女で認知症になる「確率」に差があるのかどうかは、わかりません。そもそもそうした統計があるのかどうか。あとで調べてみます。
次に、子が親を介護するケース。今後は未婚の独身者が増えていきます。しかも、男性の方が人口は多い。となれば、子が親を介護するケースについても、男女が同じくらいまで近づいてきても不思議ではありません。
女性の介護の場合、これまでは嫁が義父母を介護するケースも少なくなかったようです。これについては、婿が義父母を、なんていうのが目に見えて増えるとは考えられません。ただ、嫁による介護は恐らくレアなケースになっていくでしょう。親子の間もかなり「水くさく」なっているのに、嫁に介護してもらうというのは、ますますハードルが高くなってくるだろうからです。
「想像を超える、いい介護をしている。」というのも、耳寄りです。仕事の経験を踏まえた、女性とは違った視点での介護も、案外効果的、ということでしょうか。男女の間で介護の知恵を交換し合えば、いいかもしれませんね。介護未経験者の浅知恵ですが。
上記引用では、男性介護者と地域コミュニティの問題も指摘されていました。これは別エントリで考えてみることにします。