今日のクローズアップ現代は、さまざまな会社で福利厚生の見直しというか充実が図られているというお話でした。いろんなことを考えさせてくれる、いい番組だったと思います。
番組で紹介されていたのは、こんな事例。
- 失恋休暇やバーゲン半休など、ユニークな休暇制度
- ペット手当
- 業務成績優秀者に対し、海外旅行などに使えるポイントを付与
- 若手社員が企画した、海岸でのゴミ拾い社員旅行
- IT企業での部活動
こうした制度を企業が取り入れる背景には、若手社員の離職率を抑えたいとか優秀な人材を獲得し引き留めたいといった人事政策上の思惑や、成果主義で職場がギスギスしてきたことへの反省があるようです。低コストで高い効果が得られる、ということも大きなメリットでしょう。
基本的には、こうした流れは好ましいことと考えます。企業は、もっとこうした施策に対して前向きに取り組むべきなんじゃないでしょうか。他社の成功事例・失敗事例を収集し、活用する。社員からの要望を受け付ける。社内にこうしたことに専従する担当者を置くとともに、各制度については一般の社員を責任者とし、参画意識を高める。こういったことが、こうした制度をうまく回していくためのキモでしょう。
さてもう一つ、こうした取り組みはあくまで本業で「やりがい」を感じられていることが前提であることを確認しておきたいものです。本業そっちのけでこうしたことによってのみ企業への忠誠心を獲得しようとするのは、やはり邪道と言わざるを得ません。本業で意欲的に仕事をしている上にこうした制度がうまくかみ合えば、ちょっとやそっとではその会社から離れたいと思わなくなるんじゃないでしょうか。シナジー、ってヤツですな。
番組の中では、コメンテーターである雑誌編集長が、若手の「まじめさ」を強調していました。こうした取り組みの中から、これからの時代にふさわしい、新しい会社像・仕事像が生まれて来るのかもしれません。