電力不足にからんで、パチンコと自販機への風当たりが強まっています。
一部の人には、「電気の無駄遣い」と映るようです。ただこの二つ、性質は若干異なります。パチンコの場合には明らかに民族問題(つまり朝鮮・韓国人差別)がからんでおり、業界・ビジネスそのものが目の敵にされています。一方自販機の方は、飲料メーカーが嫌われているというわけではありません。自販機の方のメーカーには影響がありますが、そこを意識している人は少ないでしょう。良くも悪くも。
もちろんこの夏、東京電力管内での電力不足は深刻です。できること、効果のあることを最大限組み合わせて、対策せねばなりません。大規模かつ長時間の停電は、何としても回避したいものです。とはいえ、特定の業界や商品・サービスを「狙い撃ち」して、営業の中止や自粛を迫るのは、やりすぎだし危険だと思います。私に言わせれば、これも「節電ファシズム」ですね。
大衆に迎合する政治家や役人が、民意をバックに特定の業界やビジネスを潰す。明白に社会に害を及ぼすものでない限り、こんなことは認めてはいけないでしょう。今は他人事だと思っている人も、いつか自分の業界が同じ惨禍にみまわれるかもしれませんよ。
この件に限らず、電力問題にはヒステリック、感情的な提言が多いように思います。私に言わせれば、暴論とか放言ですねー。必要なのは節電というより、ピーク時の電力消費を抑えることや、ピークを分散化させることです。それにつながりそうな施策を、マイナス面やコストと秤に掛けつつ冷静に検討すればいいのではないでしょうか。
少なくとも「電力消費50%カット」などといったとてつもない目標ではないのですから、パチンコや自販機をやめろ、というのは「論外」とさせていただきます。全産業界に広く節電を求める中で両者に若干の上積みを求める、といった穏健な提案なら、論じるに値するでしょうけどね。