最近また「コンピューターや人工知能の発達で、多くの雇用が失われる」といった議論が盛んになって来ています。
従来は、機械の導入により失われるのは主としてブルーカラーの雇用でした。今回はホワイトカラー。それをもって「第二次機械化時代」と呼ぶ向きもあるようです。人の行っている事務作業や単純な判断業務などが、コンピューターに取って代わられる、というわけです。
今はまだ半信半疑どころか八割方胡散臭い話のように聞こえます。でも議論の一つのポイントは、そうしたものの進化には加速度が付くということ。「あれ!?」と多くの人が実感するようになったら、あっという間に雇用がコンピューターに奪われるかもしれません。ちょうどオセロの盤面がひっくり返るみたいに。
これからの時代、「いかに新しい職を生み出すか」というのは、全ての国、全ての階層の人にとっての重大関心事となることでしょう。起業や「創職」は奨励されてしかるべきでしょうね。多くのものは失敗するでしょうが、そんな中から新しい産業やビジネスを生み出す組織や人が、生き残って行くのだと思います。
気になるのは、若い人の間に漠然と広がる「嫌儲」ムードです。正当なビジネスをして対価を受け取ることまで毛嫌いしてしまっては、経済が縮小均衡に陥るだけだと思いますよ。都知事選で誰かさんが提唱している「脱成長」なんかも、そうですが。