楽しみにしている産経新聞の連載の一つ「ゆるり和の暮らし」。お正月を控えた今回は、ぽち袋がテーマでした。
筆者の君野倫子さんは、ぽち袋を日常のアイテムとして活用しておられるとのこと。
私はいつでもぽち袋を使えるように、常に手帳に数枚はさんで持ち歩いています。会費を払うときや、ちょっと立て替えてもらったお金を返すとき。借りた本やCDなどを返すときにキャンディやチョコレートを一粒入れて。一筆せんを入れる封筒代わりに。とってもおいしかった紅茶のティーパックをおすそ分け。お世話になったお礼に図書カードを入れて。小袋代わりにばんそうこうや爪楊枝(つまようじ)などを入れて化粧ポーチに。切手などを入れたり。このように、お金を入れる以外にもいろいろな使い方をしています。
何度かぽち袋に入れて渡していると、「今度はどんなぽち袋かなって、楽しみだったりするわ」と言われることもあって、選ぶのが楽しくなります。
季節ごとの柄も豊富なのでその時期に合わせた柄を選んだり、ときには無地のぽち袋にはんこを押したり、シールをはってみたり、ケーキ屋さんのかわいい包装紙で作ってみたり…。手作りするのも楽しいものです。
何てことないものも、ぽち袋に入れるだけで、渡す方も渡される方も、入れたお金以上の“小さな幸せ”を感じることができるのです。
ささいな楽しみを持ち、それを周囲と分かち合っている。こういう生き方って、素敵だなぁ、と思いました。
小さい声で言うと、和服を着た女性からこういう心遣いをされると、それだけで惚れてしまいそうな気がします。
男性の私がやると不似合いなところもあるかもしれませんが、スマートで相手に喜んでもらえて、かつ、自分もいい気持ちになれる。そんな贈りの作法を身に付けたいものです。一番手っ取り早いのは、言葉を贈ることでしょうね。