生きている人だけを相手にしない

投稿者: | 2018-01-31

私は、読書によって自分の精神を形作ってきました。

そして読む本のかなりの部分が、既に物故した書き手によるものです。よって、死せる人と精神的に対話する、ということに抵抗感や違和感が全くありません。いわゆる霊能力というものはないので、実際に死人の声が聞こえる、などということはもちろんないのですけど。

ともあれ、そんな風に生きてきたおかげで、人生の早い段階から「生者のみを相手にせず」という姿勢が培われたのだと思っています。読書好きの人は、多かれ少なかれそうなのではないでしょうか。あまり他人に向かって聞いたことはないので、もとより確証はありません。

現代に生きている人だけでなく、過去に生きた人、それも精神面でレベルの高い人生を送った人をお手本にし、あるいは心の中の対話相手とする。昔(たとえば江戸時代まで)はそういうのは当たり前だったろう、とも感じています。

現代は、情報の流通量が多く、また時代の変化が激しいため、ともすればそのことを見失いがちになるのではないでしょうか。当たり前でも自然でもなくなってきていることでしょう。それだけに、折に触れて思い出し、自分に言い聞かせた方がいいかもしれません。

「生きている人だけを相手にしない」と。

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