最近チラホラ「エコ葬儀」という言葉をよく見かけるようになりました。
私自身さほど興味がないので、細かいことは調べていないのですが、環境に配慮した棺を使ったり、葬儀費用にカーボンオフセットなるものを組み込んだりする例があるようです（興味がある人は、ご自分で調べてください）。
生活のあらゆることに関してエコロジーを考慮する、環境意識の高い人はいるんでしょう。たとえば、クルマにも乗らないしエアコンも使わない、大家族で自給自足に近いような生活をしているような人。そんな人が「こだわり」を徹底するために、こうしたエコ葬儀を選択するのは自然なこととお思います。
でももっと数多くありそうなのが、エコバッグとかマイ箸とか、実際の効果そっちのけで、いわばファッションとして飛びつくような人たちが、「エコ」の美名に惹かれてこうした商品を選択する、というケースです。業者さんの方も、当然そうした偽善は織り込み済みのことと思いますが。逆に「葬儀でエコ！」なんてことを大真面目に信じてやっている業者さんがいたら、その方が驚きですし、哀れですよね。
そもそも、人が生涯になす「環境破壊」に比べたら、葬儀のときのそれなんて、大した量じゃありません。さらに言えば、人が長生きしないこと、人類が減ることが、一番手っ取り早い環境対策です。それを考えると、エコ葬儀を売り込む業者さんの偽善っぷりは、まさに腐臭がする、と言っていいレベルです。
ということで、環境問題にはそれなりの関心のある私ですが、自分のときに「エコ葬儀」なんてものは望みもしないし、他人にも勧めようとは思いません。