出でよ、小沢一郎!

投稿者: | 2010-08-23

正式にはまだスタートしていませんが、すでに政治報道は民主党代表選一色、といった感じです。

とりわけ焦点は、小沢一郎氏が出馬するかどうか。もし出れば、民主党を分裂させかねない激しい選挙になるだろうと、予想されています。

私は目下、この際だから小沢氏が出ればいいんじゃないかと思っています。彼を支持するというより、このまま「陰の実力者」みたいなことを続けていても、埒が明かないだろう、と。

実は私は以前、小沢支持者でした。「日本改造計画」が出版されたときにはいち早く買って読みましたし、彼が自由党を組織していた時には、ほとんどの選挙で同党に投票しました。政治制度だけでなく、いろんな面で「改革」を志向し、実現できるのは、まさに彼だろう、と思っていたからです。

けれど、いつの間にか、政策至上主義の旗印は色あせ、政局至上主義の面が強く感じられるようになりました。つまり、選挙で票が獲得できるなら、政策の原理・原則などそっちのけ、という姿勢です。

そうした経過を見ていると、私は元から小沢氏が嫌いだった人以上に、小沢氏に対する不信感や嫌悪感は強いはずです。「裏切られた」という思いがあるんですね。

でも今回は、彼に文字通り政治生命を懸けた「最後のご奉公」をしてほしいと思っています。どんな政権構想を出してくるかわかりませんが、彼が本気でやりたいことを旗印にし、持っている政治的技量の全てを発揮してみろよ、と。

もしそれが日本のためになるならそれで良し、ダメなら、解散総選挙をすれば良いんです。このステップを経ないと、日本の政治はいつまで経っても停滞を抜け出せないと思います。もちろん、停滞を抜け出した先がさらなる混迷、ということもありえなくはないです。けれど、このまま菅氏が総理の座に居続けても、麻生氏の時と同様、政権維持が自己目的化し、まともな仕事はほとんどできないことでしょう。ならば民主党は、目下のエースを投入するしかないじゃありませんか。

懸念されるのは、いわゆる「政治とカネ」の問題ではなく、小沢氏の健康問題です。国会への出席すらままならない彼が、総理の激務に堪えられるのかどうか。ただ、そのことも含め、文字通り命がけで働いてもらいたい。その意味でも、彼には政局的判断を度外視して、己の信念に忠実な政権構想を打ち出してもらいたいものです。

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