去年行われた国勢調査の速報値が、昨日発表されました。
前回調査より0.2%増加したということですが、下記の記事によると日本に居住する外国人が増えたことが大きな理由のようです。日本人に限れば、2007年から死亡が出生を上回る「自然減」が続いています。
少子化の流れ変わらず 自然減、07年から続く :日本経済新聞
既に日本は「人口減少社会」に入っているわけです。国勢調査においても、きっとこの2010年調査が人口のピークで、これから見通し得る将来は、減少の一途をたどることになるでしょう。
日本の人口は、戦争の時期を除けば明治以来一貫して増えてきました。その意味では、150年以上ぶりの曲がり角をまがりつつあると言えます。しかも高齢者の増加を伴うわけですから、世の中全体に不安が停滞感が強まるのは、致し方ないとも言えます。
人口動態というのは、社会、経済、文化などのすべての前提となります。基本的に、この流れ自体を変えることはできません。我々にできることは、できるだけ早く「何が起こり得るのか」を探り、世の中の仕組みや、我々自身の考え方を変えていくことではないでしょうか。社会が老いることによってそれが難しくなるとしたら、日本は文字通り老衰の道をたどることになるでしょう。