原発、終わった・・・

投稿者: | 2011-03-18

福島第一原発の事故は、まだ予断を許しません。

今回の震災。地震の規模が大きく、津波被害が大きいことは直後にわかっていましたが、原発の件、そしてそれに伴う電力不足の件がこれほど大ごとになるとは、予想外でしたね。

「放射能汚染」を恐れて、外国人が海外に脱出する動きが出始めています。日本人の間でも、原発周辺域はもとより首都圏から、関西など原発から遠い地域へ「疎開」(懐かしい言葉ですね)する動きが出ているようです。独り身で、すでに人生の半分が過ぎたと思っている私などは、千葉を離れるなどこれっぽちも考えていないですけどね。でも小さいお子さんがいたり、妊娠中の方がいるご家族では「大事を取って」という気になるのはわかります。

さて、原発についてです。まずは、今回の事故ができるだけ早く収拾されることを望みます。正直、どうなれば「収拾」になるのかはよく分かりませんが。そして、放射性物質による被害ができるだけ小さくて済むことを望みます。風評被害も含めてかなりの被害が出ることでしょうが、小さくて済むに越したことはありません。

報道などでは「チェルノブイリ」「スリーマイル島」の事故が基準線のようになっています。今のところ、スリーマイル島以上チェルノブイリ未満というのが掛け値なしの評価でしょう。多くの専門家は、チェルノブイリのようなひどいことにはなるまい、いやなりっこないと言っています。また仮にチェルノブイリ以上のことになったとしても、何十万人も死人が出るとか、福島始め広い地域が人の住めない場所になるとか、そんなことはないでしょう。不合理な過度の恐れを抱くのは、よろしくないです。

従来私は、原発に関しては消極的容認派でした。原発の仕組みについては無知なのですが、危険性はあるにしろメリットはあるわけだから、利用すれば良いじゃん、くらいのものです。反対派の方は、危険性が途方もないものだけにメリットなど相殺されると考えていたわけですよね。そして現状、その考え方に軍配が上がったように見えます(私は依然として不同意ですが)。

当分の間、原発を日本で新しく建設するのは不可能でしょう。「今すぐやめろ!」という圧力に押され、古いものから逐次、更新されることなく廃炉になっていくものと思われます。私は「非合理」と思いますが、仕方ありませんね。

でもその結果起こるであろうさまざまな不都合。これは今回の事故が収まったら、直ちに社会全体で考えねばならないと思います。

  • 有力な電力供給源が失われることにより、電力需給が逼迫
  • そのため、少なくとも一時的には脱化石燃料がストップする(逆流するかも)
  • 電力のコストが上がる
  • 電力の供給が制約されたり、コスト面で圧迫要因になることにより、経済成長が妨げられる

これらは、確実に起こるとは言えませんが、かなり蓋然性の高いシナリオかと。その意味で、安易に全 原発の即時停止を求めるのは、無責任に聞こえます。原発反対派の皆さん、万歳を叫んでいる場合ではないですぞ。

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