エイベックスの松浦社長の(Facebookでの)発言が、大きな反響を呼んでいます。
松浦勝人 – こんな僕でさえ富裕層といわれるならば・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…
僕としては、税金は個人の所得報酬に対して 50%という国との折半が我慢の限界だった。所得税が20%代の国はたくさんある。相続税のない国もある。こんなことをしていたら 富裕層はどんどん日本から離れていくだろう。
日本の場合、税収を歳出が上回る状況が続いています。俗に言う、入る以上にお金を使っている状態。今後は高齢化が進み、ますます社会保障に掛かるお金は増えていくことでしょう。こちらを削らなければならないのはもちろんですが、どちらにしろ「大」が付くくらいの増税は避けられません。
ただその時に、追加の負担増をどう分け合うか、は大きな問題です。安易に「金持ちから取ればいい」と言う人は少なくありませんが、本当にそれでいいのか。松浦氏の発言は、貴重な問題提起だと思います。
所得税や相続税の累進性を高めて、金持ちからは半分以上税金を取る。それで本当に税収増につながるのか。そもそも道義的に許されるのか。私はともに疑問を持っています(もとより私自身は金持ちではありませんが)。平等志向の人は「所得の再分配」という言葉をよく使いますが、私には当たり前とも正義とも思えないんです。一つの家族ならともかく、同じ国に生まれたというだけで稼ぎを分かち合う義理はないはずです。また自分が金持ちでないのを良いことに、他人に高税率を甘受せよと迫るのは、ひどく卑しく見えます。
課税はなるたけ「広く薄く」、そして歳出はカットというより必要性を減らして行く。これが財政を健全化に向かわせる最良の戦略だと思います。でないと将来、日本は他人にたかる根性の持ち主ばかりがいる(そうでない人は国を捨てる)情けない国になりかねませんよ。