遠い「悲しみ」

投稿者: | 2014-03-14

テレビで震災遺族を追ったドキュメンタリーを観ました。

遺族の中でも、特に幼い我が子を喪った親御さん。

観ていて「お気の毒に・・・」という気持ちになったのはもちろんですが、共感とはほど遠いものでした。というより、自分には「気持ちは分かる」なんて言う資格ないよ、という疎外感のようなものを覚えたほどです。

まず私には子がいませんので、子を喪う親の気持ちというのが想像すらできません。また私は災害でも事故でも、身内を喪った経験はありません。せいぜい、あまり親しくなかった級友を事故で喪ったことがある程度です。その意味で、二重に彼らの悲しみは「想像を絶する」ものでした。被災地から距離的に遠いことも、共感しづらい要因になっているかもしれません。それを入れれば、三重ということに・・・。

上記は私の率直な感想です。ただ子を持ったことのある方にすれば「何と冷たい・・・」と言われるかもしれません。別のところで「死という共通の運命が、これからの日本で共同性の足がかりになるかも」と書きました。ただ結婚して子をもうけた人とそうでない我らのような人間には、価値観や感性でかなりの「壁」があるのも確かです。将来の日本において「見えないベルリンの壁」みたいなものになるかもしれません。

遠からず男性の3人に1人、女性の4人に1人が生涯未婚となるわけですし結婚そのものが晩婚化していますので、我らは必ずしも少数派というわけではないんですけどね。我が国の社会的意思決定に影響を与えるだけの「パワー」を持つようになるかも知れません。それも、好ましくないパワーを。

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