来月、ある映画が公開されます。
「パーソナル・ソング」。認知症患者に対する音楽療法を描いたドキュメンタリー映画です。その人にとって思い出の曲を聴くことにより、患者に変化が現れるさまが映されているとのこと。
アメリカのソーシャルワーカー、ダン・コーエンは、患者が自分の好きな歌(パーソナル・ソング)を聞くことによって、音楽の記憶と一緒に何かを思い出すのではないかと思いつく。早速その療法を実行に移してみると、娘の名前すら思い出せずふさぎこんでばかりいた94歳の認知症男性ヘンリーが、好きな曲を聞いた途端に陽気に歌いはじめ、仕事や家族のことまで饒舌に語りだすという効果が表れた。さらに他の患者たちも、この音楽療法によって劇的な変化を見せるように。人間が失われた記憶を取りもどす奇跡の瞬間をとらえ、新たな治療法の可能性を探っていく。
年を重ねるにつれ、音楽の持つ力をますます痛感することが増えています。流行歌や愛唱歌は、人間の記憶の中に刻まれているものでしょうが、出来事のエピソードなどを記憶するのとは違った濃密さがあるように思えます。昔聞いていた音楽を久々に聞くと、当時の感覚や思い出が鮮明によみがえってきたという経験は誰しもあるのではないでしょうか。
こんな音楽のチカラ、うまく活用して人生の質を向上させたり、味わいを深めたりすることに利用したいものです。
なお、音楽療法ということでは私が注目している音楽療法士の方の書いた本が、これも来月に出版されます。何やら12月は音楽療法月間みたいになりそうです。私の中では。
内容紹介
あなたには、
人生の最期に聴きたい音楽がありますか?ホスピスで1200人以上の患者さんを看取ってきた、
米国認定音楽療法士が語る感動のノンフィクションが誕生!