稀に見る名文に出会いました。ぜひ読んでみてください。
主張の素晴らしさ、そして実例と理論のバランス、いずれもお見事です。
働く“理由”―飲む、愚痴る、そして、働け!:日経ビジネスオンライン
以下、ポイントとなる箇所を引用します。
「愚痴はよくないこと」と思う人も多いが、「愚痴を言う」という行為はマイナスばかりではない。愚痴を言ってスッキリすることもあれば、「そうそう」と仲間が共感してくれるだけでホッとすることがある。一緒にネガティブな感情を共有してくれる仲間がいるだけで心強い。愚痴も使い方次第では、ストレスの雨と対峙する“大切な傘”となるのだ。
愚痴だろうと、酒だろうと、ズル休みだろうと、それが前に進むためのトリガーとなるのであれば、傘にすればいい。ストレスの傘に使ってはいけない傘はない。問題は傘のさし方を間違えないこと。さし方さえ間違わなければ、どんなことでも傘になる。
私には組織はないし、ソーシャル・キャピタルを豊かにするフィールドもない。だが、やっぱり最後は、人とのつながり、で救われた。
他人とのつながりは、想像もしない産物をもたらすことがある。それがソーシャル・キャピタルの根底にあり、ソーシャル・キャピタルそのものなのだ。
多くの人が、現代の日本社会に「生きにくさ」を感じていると思います。その大きな要因は、地域や職場などにおける従来型のつながり方が薄れ、崩れていく一方、新しいものが生まれてきていないからではないでしょうか。地域活動やネットの一部では、そうしたものが生まれつつあるようにも見えますが、まだごく一部です。
まずは、我々一人一人が、人とのつながりの大切さを心底理解することじゃないでしょうか。人間関係は時として非効率で、「ムダ」と感じられることがないわけではありません。でも人と関わることは生きることそのものだし、人が幸せや喜びを感じられるのも、多くは他人との関係の中でのことだと、自覚したいものです。