若者の資本主義離れ(笑)

投稿者: | 2010-08-08

Twitterを見ていると、若者の一部に社会主義志向のようなものがあることをひしひしと感じます。

もちろん全ての若者がそうというわけではありません。また、社会主義を志向している(ように見える)若者にしても、必ずしも自覚的に「社会主義に基づいた社会を建設しよう!」とまでは考えていないと思います。

ただ、明確に資本主義体制にコミットし、社会主義の危うさを知っているつもりの私から見ると、「あぶなっかしいなぁ・・・」と思われる言説が少なくないのは、事実です。その辺については以前にも「忍び寄る社会主義 」というエントリで問題にしました。

さて以下は、若者の一部に社会主義のようなものが蔓延しているとして、その原因は何か、ということについての仮説。

仮説1 学校の先生に「洗脳」された
一番安直な仮説です。ただこれだと、ここへ来てその流れが強まったことの説明が付きません。あえて辻褄が合うようにするなら、昔から学校の先生(特に社会科の教師)は社会主義的だったんだけど、下に述べる2とか4の理由で、ここへ来てそれなりに説得力を持つようになった、といったところでしょうか。

仮説2 一般的に、就職時に不景気だと「分配」を重視しがち
これ、意外な話ですけど、あるみたいです。詳しくは、ググれ(笑)。

仮説3 社会主義が「隣の芝生」になっている
私が子どもの頃には、ソ連や東欧、それに中国・北朝鮮と、「失敗例」が多くありました。まともに目が見える人なら、「あれじゃ、ダメだな」とわかっていた。けれども今では残るは北朝鮮くらい。キューバも、ある意味では失敗例なんでしょうが、かえってうまく行っているとか、アメリカの経済制裁のせいだとか言う人がいそうで、それほど自明じゃありません。どうやら資本主義の弊害は目に付くが、社会主義は大げさに言うと「バラ色」に見える、そんな人たちがまたウヨウヨ出てきているみたいなんです。

仮説4 素朴な反・新自由主義の言説に影響された
単純に、これが一番大きいような気がします。小泉内閣の登場で、政権が自由主義的傾向を見せ始めて以来、それに危機感を持った「左」側の人たちが、執拗な批判、時には中傷を展開しました。格差の問題は、その中でも上手く行った「キャンペーン」の一つでしょう。

経済学的にはそれほど過激でも不自然でもないのに、小泉氏や竹中氏が一部の人たちにとって「私利私益のために日本を無茶苦茶にしようとしている人」と見えたのは確かです。そして、そんな学者や評論家たちが垂れ流す言説に、若者の少なくとも一部は、共感を覚えたんだと思います。2のような背景もあって。

私の立場で思いつくのは、こんなところです。他にいい仮説がありましたら、コメントまたはトラックバックにてお願いします。

ともあれ、私からしたらこうした風潮は、危機的と言ってもいい状態です。このブログでも今後、社会主義を指弾するエントリを折に触れ書きたいと思います。当の若者にこの声が届くかどうかはわかりませんが、仮に一人でも「迷妄」から目ざめてくれれば、大いに結構ですので。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください