あさイチで「看取り」の特集

投稿者: | 2011-05-21

NHK総合で平日の朝8時15分から放送されている「あさイチ」。民放が軒並みワイドショーをやっている中にあって、異色の番組です。

そのおかげかどうか、視聴料はすこぶる好調なようで。

NHKの異色番組が朝8時台で好調、強豪並ぶ激戦区で視聴率トップ独走中。 | Narinari.com

「あさイチ」(毎週月曜~金曜の朝8時15分~9時54分)は、“お得な情報のスーパーマーケット”をコンセプトに掲げ、暮らしに役立つ情報を届ける生放送の番組。昨年3月29日から始まり、メインキャスターはV6の井ノ原快彦、有働由美子アナ、柳澤秀夫解説委員の3人が務めている。視聴率は4月12日に番組最高となる16.3%(ビデオリサーチ調べ)を弾き出すほど好調で、今年1月4日から3月11日までの視聴率データを日経エンタ編集部がまとめた集計では、8時台の関東地区視聴率で独走している状態だ。

番組のターゲットは「主婦、それもNHK離れが進んでいた40代女性」(日経エンタより)。この世代の心と体の悩みに迫る特集「キラキラ40」を月1度放送しており、「セックスレス」「おっぱい」「ママうつ」「不妊」など、タブーを恐れないテーマを取り上げてきたのも「あさイチ」の大きな特長であり、視聴者に支持されているポイントのひとつになっている。

私の関心のあることろでも、これまで葬式やお墓、介護の問題を取り上げてきていました。そしてさる18日は、ズバリ「看取り」。視聴者世代はそろそろ親の最期が気になるところでしょうから、もっと言えば「親の看取り」ですね。

家で看取るということ 被災地ニュースレター 温泉街の大胆“復興プラン” |NHK あさイチ

もし、がんで余命1~2か月に限られたら、自宅で過ごしたいという人がある調査で8割以上に上っています。しかし、その8割の中でも、実際に実現できると思っている人は18パーセント程度。その理由としては、在宅で十分な医療が受けられるのか、また、家族への負担が重いのではないかという点。

今回、あさイチでは、家での看取(みと)りを決断した家族を取材させていただき、実際に家で看取るというのはどういうことなのかを見つめました。

ここにあるように、ある家族の看取りを生々しく伝えていました。がんになった80歳過ぎの江戸っ子男性と、その最期を見守る女2人男1人の3人兄弟、そしてその子(男性の孫娘)。

私は例によって放送から数日後に「NHKオンデマンド」で観たのですが、「朝の時間にこんな番組、やるのかぁ」と少なからずショックでした。最近親を看取った人や、病気になっている親がいる人は、あまりに生々しくて観るのが辛くなってしまったのではないでしょうか。それくらい、家の中、家族の中に入り込んだドキュメントでした。

スタジオでのトークで焦点になっていたのは、どのような看取りを選択するのか(特に、家か病院か)、家族が忌憚なく話し合っておくことが重要だ、というものでした。わだかまりがあると、後悔につながったり、あとあとの家族の不和につながったりする、と。

テレビを通じてではあれ、こういう看取りの場面を観て頭の中でシミュレーションをしておくこと、そして終末期医療専門の医師(あるいは看護師)から体験に裏打ちされた助言を聞いておくことは、「いざ」というときに何らかの役に立つだろうと思います。できれば家族で一緒に観て、感想を述べ合ったり意見を交換しておくと、さらに良いでしょうね。

良くも悪くも、テレビはますます中高年向けのメディアとなることでしょう。今後も、介護、(終末期)医療、葬式、お墓、相続といった話題はしょっちゅう出てくると思います。「あさイチ」も、また取り上げる機会がきっとあるでしょう。この番組に限らず、NHKはネタを変におもしろおかしく料理しようとしないので、安心して観ていられますね。。。

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