おととい、菅首相が正式に退陣を表明しました。
国民の皆さんに私からご報告をすることがあります。本日公債特例法、そして再生可能エネルギー促進法が与野党の皆さんの努力によって成立をいたしました。これで第2次補正予算を加え、私が特に重要視していた3つの重要案件が全て成立したことになります。これにより、以前から申し上げておりましたように、本日をもって民主党の代表を辞任し、そして新代表が選出をされた後に総理大臣の職を辞することといたします。
一部には「彼はまだ”辞める”とは一言も言っていない」と疑う向きもありましたので、私を含めホッとした人は多かったことでしょう。何しろ菅さんには、6月の内閣不信任決議案のときの「前科」がありますからね。
ご本人は状況次第では、まだまだ続けたかったんだろうと思います。ただ、脱原発依存をぶち上げた後も支持率は上がらず、また外交に明らかな支障が出るに及んで、観念した、というのが実情でしょう。「退陣3条件」が整ったことで、多少のメンツも立ちましたし。
来週に掛けて、「菅内閣の功罪」といった話がメディアなどにたくさん出るでしょう。「功」はあまりないと思いますが、「罪」の方は意見が分かれるところかと思います。そもそも原発反対の立場の人を中心として、「菅さんのなにがダメなの?」と言う人も多くいますし。
私は、消費税、TPP、原発といった大きなテーマに関して、突然として方針を表明し、そしてそれが結果として推進・実現の妨げとなった、ということを一番に挙げたいと思います。原発に関してだけは、それで好都合でしたが。
また、東日本震災の復旧・復興については、方針を示さず官僚を使いこなせず、無様な対応に終始した印象があります。これだけでも、「総理失格」の烙印を押されても仕方ないでしょうね。未曾有の震災なんだから、と弁護する向きもありますが、やるべきこと・できることを最大限やったというにはほど遠いでしょう。細部については今後の検証を待たねばなりませんが、国民が思っていた以上にひどかった、ということになる確率の方が高いと考えます。
さて民主党は、政権交代時から3人目となる代表を選ぼうとしています。総理としては「無能」、下手すると「有害」レベルの人を2人続けて出したのだから、次はそれなりに総理の仕事が出来る人を選んでもらわないと困ります。同時に、次の次はないと考え(つまり、次の総理が辞めるときは解散総選挙)、新しい代表の下でチームとして働いてもらいたいものです。
代表選については、結果が出たら、また書きます。