私の中では、改めて電子書籍への注目度が高まっています。
この機に、わがままなお願いを書き記しておこうと思います。それも、シリーズで。書いておけば、いつか実現されるかもしれませんものね。
まずは「書棚のクラウド化」。電子化・デジタル化されると、コンテンツをどこでででも、任意の端末で利用できるようになります。我々はこれを音楽で既に体験しつつありますので、イメージしやすいですよね。
- 「本棚」が場所を取らない
- パソコン、タブレット、スマートフォン等、任意の端末で利用できる
- ネット接続が前提となるものの、どこででも利用できる
仮に「一冊」あたりの価格が同じだとしても、電子化されることは紙に比べてこうした圧倒的な優位性があります。場所を取らないというのは、当然売り手側にも言えることですので、これに関連して、
- サービスが継続する限り、「絶版」「品切れ」ということが原理的にない
というのも、非常に大きなメリットとなります。「サービスが継続する限り」というのは、事業者が乱立する現状ではかなり危ういのも確かですが。
さて上記のようなメリットがあることで、それに派生して電子書籍ならではの利用法といったものも生まれてくることでしょう。かねてから私が予想しているように、全集やセット販売といったものは今よりはるかに盛んになると思われます。もちろん、「まとめて買えば**%割引」といった恩典も付くことでしょう。
またバーチャルな書棚を複数持つ、なんてことも可能になります。仕事関連の書棚、趣味に関する書棚などというのはわかりやすい例ですが、複数人や組織で書棚を「共有」したり、あるいは目利きの人の書棚を自分の書棚に組み入れる、なんてこともできるようになることでしょう。
紙の本は物理的実体であり、それが多くの良さを持つのは確かです。でもやはり反面では限界ということも言えるわけです。電子化された書籍というものは、完全ではないにしてもより純粋な情報・記号に近い存在です。それだけに、アイデア次第で今は思いもよらぬような利用形態、アプリケーションが生み出されていくのではないでしょうか。この辺は、ここ15年くらいインターネットを使っていて数々味わってきたところです。一人の個人が想像するものをはるかに超える新しいものが、次々生まれてくるんですよね、電子の空間では。
この点で、「ブクログ」には注目しています。紙の本のバーチャル書棚として始まったサービスですが、電子書籍の時代になると、さらに可能性を広げていくのではないでしょうか。
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