デジタルの特質は、コピーや再利用・リミックスが容易なことです。
アナログ時代には「モノ」による制約や限界があったことも、実質無限大に可能になりつつあります。そこで従来とは比べものにならなくらい、著作権が重要であると同時にやっかいなテーマとなって来ました。モノによる制約が歯止めにならなくなったからです。
そしてデジタルの時代は、制作者・クリエイターの裾野を広げます。利用者としてでなく、権利者として著作権に関わりを持つ人も、はるかに増えることになるのです。著作権法について自分がどういうポリシーを持って臨むかは、誰もが考えておくべきテーマだ、と言っても過言ではありません。
そしてできれば、作品へアクセスする人に向けて、そのポリシーを明らかにしていただきたいものです。著作権について厳格というか狭量なポリシーを持つ人であっても、作品自体に圧倒的な価値があれば当然評価されることでしょう。でもやはり、開かれたポリシーを持つ人の方が共感を集めやすい気がします。
昨今大きな話題となっている著作権保護期間の問題についても、50年が維持されようが70年に延長されようが、個々のクリエイターが「自分の死後**年までとする」と遺言するようになれば、相対的に大した問題ではなくなります。