「欧州の反乱」を遠目に見て

投稿者: | 2014-06-07

少し前になりますが、EU議会選で各国の「極右」勢力が大幅に躍進したことが、大きく伝えられました。

欧州の政治を細かくウォッチしているわけではないですが、この結果には「さもありなん」という気がします。リベラルな政治家やEU官僚の描く理想・設計図が国民の多数派に理解も支持もされず、それどころか怒りの的になっている、ということなのでしょう。

日本でもこの種のことは起こり得ますので、政策の立案や実施に携わる人は、しっかり教訓としていただきたいです。「正しいこと」を性急に押しつけようとしても、必ずしもうまく行くとは限りません。それどころか反発や怒りがかえって目標実現を遠ざけてしまう、ということになりかねません。

現在議論されているところのホワイトカラー・エグゼンプション(いわゆる「残業代ゼロ」)の件も、そうなりそうですね。私自身は、概ね賛成ではあるのですが。そして今後は移民の受け入れをめぐる議論もしていかねばならないでしょうが、こちらもやはり国民の同意を取り付けるまでにはかなり困難な道のりが予想されます。

迷走を重ねた挙げ句、長い目で見れば衰退の道を転げ落ちていた。日本も欧州も、そうならないようにしたいものです。

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